キャリアコンサルタントとして、これまで20代から60代まで約2,400時間の面談を経験してきた私が、11月の『キャリアマンス』に因み、キャリア支援の現場で感じたことをお届けしています。
今回は、最近増えてきたご相談、「50代からのキャリアの考え方」その2をお伝えしていきます。
50代からのキャリアデザインのポイント①はこれまでの経験でどんな武器(スキル、持ち味、経験)を培っているか?を客観的に整理することでした。
会社名や役職名に頼らずに伝えられるものであることが重要です。
ではポイント②新しいキャリアに踏み出すために備えておきたいスキルについてお伝えしたいと思います。
●「会社」とは関係ないつながり
今は会社を辞めずに新しいキャリアに挑戦できる環境が整いつつあります。
ボランティア活動だけでなくプロボノ(専門スキルを違う環境で無償で提供する経験)、ギグワーク、複業など様々な種類がありますね。
私は複業を始めるための講座を開催していますが、一番良く聞かれる質問は、「どうやって仕事をゲットするのか?」です。
複業に割ける時間の多い方は、有名なサイトに登録して案件見つけて応募して…ってやると思いますが、今はどこも登録者が多いので、実績がないとなかなか決まりにくいですよね。
となると、どこでデビューすれば良いのか?
意外とデビューで多いのは、普段の仕事とは全く関係ない繋がりから声をかけてもらうことです。
但し、この大前提としてそれなりの関係性(つながり)が築けていることが必要です。
そのためには、会社や役職が変わっても続けられる普段と違うつながりを育てておくことです。
会社の同僚や、学生時代の仲間だけのつながりだと、同じような環境や経験の人の中にいることになります。特に会社の仲間だと知識やスキルの強みが同じだから、自分の強みも目立たない訳です。
それが、仕事では出会わない人が多く集まる場所、自分とは異なる属性が多くいそうな場所に行くと、オンリーワンになれる可能性があります。
たったそれだけで、〇〇に詳しい人、〇〇と言えばあの人でしょ。と覚えてもらえます!
ですから、今までと異なるつながりを作るスキルは超重要です。
●やっぱり大事。ITリテラシー
もう一つ大事なスキルはITリテラシーを高めておくことです。高めるというよりも苦手意識を持たないことが大事かもしれません。
会社に在籍して50代ともなると、部下や若手がささっと設定したり、代わりにやってくれるので、いざ自分でやると出来ない…ということが起こりがちです。
先日とある企業で任意参加のオンライン研修を実施した際に、後から参加してきた50代の方が途中でいなくなってしまいました。
その後、メールで『音声が聞こえないから抜けました』とのご連絡がありましたが、音声が聞こえなかったのはその方だけでした。
もしかしたら、自分のパソコンのスピーカーがミュートになっていたのかもしれないし、オンラインツールに接続する際に上手く音声が接続出来ていなかったのかもしれません。
その時の原因は定かではありませんが、自分で些細なトラブルを解決できる力はつけておくに越したことはありません。
今日のまとめとしては
・会社と関係のないつながりを育てる。そういう出会いのある場所に行ってみる
・ITリテラシーを高めておく。基本的なツールは使えて、トラブルの解消ができるスキルは今のうちに身につける
でした。
次回は50代からのキャリアデザインのポイント③をお届けします!